コラム

全国約13万社が倒産の高リスク企業に該当

帝国データバンクが3月に「全国企業 『倒産リスク』 分析調査 (2025年)」を公表しました。

同社が保有する独自の指標「倒産予測値」のデータをもとに、倒産リスクの高い国内企業について分析したものです。
倒産リスクを高める理由を探るべく、その調査の概要を紹介します。



高リスク企業が4年ぶり増加

帝国データバンクでは、企業が1年以内に倒産する確率を
10段階のグレード(G)で表す指標「倒産予測値」を公表しています。

これは同社が保有するビッグデータから独自の統計モデルにより算出された指標で、
G1が最も倒産リスクが低く、G10が最もリスクが高いグレードとなっています。
「全国企業『倒産リスク』分析調査 (2025年)」によると、
2025年12月時点の倒産の高リスク企業(G8~10)は
全体(147万社)の8.7%にあたる12万8220社 (前年比1260社増)で、
小幅ながら4年ぶりに増加に転じました。

なお、2025年の企業の倒産件数は12年ぶりに1万件を超え、
1万261件となっています (同社「全国企業倒産集計2025年報」より)。

業種別では製造業が最多

次に、倒産の高リスク企業を従業員数別に見ると、「10人未満」が80.1%を占め、
その内訳は「5人未満」が8万2057社 (64.0%)、「5~10人未満」が2万681社(16.1%)となっています。
同年の倒産企業においても従業員数「10人未満」が89.9%を占めており、
調査では「物価高や賃上げ、人手不足などの経営課題に直面し、事業継続を断念する小規模企業が相次いだ」と報告しています。
業種大分類別においては図表の通りで、2024年の最多業種は「建設業」でしたが、2025年では「製造業」に入れ替わりました。
この理由について調査では、
「トランプ関税、円安・原材料価格の高騰、人手不足などのコスト増に価格転嫁が追いつかず
中小の製造業を中心に高リスク企業が増加した」と述べています。

一方、「運輸・通信業」は高リスク企業が最も減少しました。
これについては「運賃の価格転嫁が進んでいる企業は収益改善が図れていることや、
AI クラウドサービスの需要拡大が業況の回復につながった」と分析。

また、「卸売業」も「他業種と比較すると価格転嫁が進んでいる」ことが減少につながったとしています。
同社は、高リスク企業が増加する一方で、
増収増益している企業も14.2万社あると報告(同社「全国『増収増益企業』分析調査(2024年度)」より)。

そのうえで、「物価高や人件費上昇への対応が遅れ倒産リスクを抱える企業と、
環境変化に応じて価格転嫁を進め収益を確保する企業の間で二極化が進んでいる」とまとめています。



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