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企業のイノベーション活動の実態と効果
業界別で実施率が高いのは「製造」や「サービス」
少子高齢化による労働人口の減少が進むなかで企業が成長していくためには
「イノベーション活動」が重要ですが、現状はどうなのでしょうか。
帝国データバンクが2026年1月に公表した調査から、
企業におけるイノベーション活動の実施状況やその効果について見ていきます。
35.9%の企業が実施
「イノベーション」とは「これまでのモノ・仕組みなどに対して、
全く新しい技術や考え方を取り入れて新たな価値を生み出し、
社会的に大きな変化を起こすこと」をいいます
(総務省「イノベーション政策の推進に関する調査」より)。
帝国データバンクの「イノベーション活動に対する企業の意識調查(2025年)」によると、
過去3年間(2023~2025年)に自社でイノベーション活動を実施した企業の割合は35.9%でした。
2015年の調査(39.4%)からは3.5ポイント低下しています。
業界別では「製造」(42.1%)が最も高く、次いで「サービス」(40.5%)、「金融」 (39.1%) が続いています。
一方、「運輸・倉庫」(24.1%)、「不動産」(25.6%)、「小売」(29.5%)は3割以下と低い割合です。
業務のデジタル化を重視
イノベーションは、OECD(経済協力開発機構)とEurostat(欧州連合統計局)が
合同で策定した国際標準(オスロ・マニュアル)において以下の4タイプに分類されています。
・プロダクト・イノベーション/ 自社にとって新しい製品・サービスを市場へ導入すること。
・プロセス・イノベーション/自社における生産工程 配送方法・それらを支援する活動 (プロセス) について、
新しい方法または既存の方法を大幅に改善したものを導入すること。
・組織イノベーション/業務慣行や職場組織の編成、他社や他の機関など社外との関係に関して、
自社がこれまで利用していない新しい組織管理の方法を導入すること。
・マーケティング・イノベーション/自社の既存のマーケティング手法とは大幅に異なり、
かつこれまで利用したことのない新しいマーケティング・コンセプトやマーケティング戦略を導入すること。
調査によるとタイプ別のイノベーション活動を実施した企業は「プロダクト」が18.1%、
「プロセス」が19.8%、「組織」 が19.4%、 「マーケ ティング」が13.6%。
同活動のタイプ別効果は図表の通りで、
業務のデジタル化を特に重視していることがうかがえます。
また、調査では同活動の阻害要因として「能力のある従業員の不足」や
「自社の専門部署の不足」、「イノベーションにかか るコストの高さ」などが
多く挙げられており、これらの解消が今後の課題といえそうです。
