はたらく百景
マイクロモビリティへの期待と不安
近年、新たな移動手段として「マイクロモビ リティ(超小型モビリティ)」が話題です。
マイクロモビリティとは自動車よりコンパクトで、主に電動機を動力とした車両のこと。
1~2人乗り程度の電動小型自動車や電動キックボード、電動バイクなどがあり、機動性が高く、環境性能に優れているのが特徴です。
マイクロモビリティの普及は都市部の渋滞緩和や、高齢者および過疎地での移動手段の確保につながると期待され、
「超小型モビリティの導入事例」(国土交通省、2021年)では、企業や自治体における活用事例が紹介されています。
こうした背景のもと、7月1日施行の改正道路交通法では電動キックボードに関するルールが変更されました。
16歳以上であり、車体の大きさや最高速度など一定の基準を満たせば運転免許不要で乗れるようになり、
通勤や工場内の移動など企業での利用増加も予測されます。
一方で、利用を懸念する声もあるようです。
マーケティングサービスを提供するモニタスが行った「マイクロモビリティに関する意識調査」
によると、マイクロモビリティの利用経験者は16.0%に留まりました。
利用したことがない理由としては、「利用方法や仕組みがよくわからないから」
「事故を起こしそう・事故に遭いそうだから」といった声が上がっています。
実際、イギリスでは電動キックボードによる交通事故が多発したため、規制を強めているようです。
マイクロモビリティを業務や通勤に導入する際は、
国土交通省や警察庁が公開している運行の手引きを参考に安全確保に努めましょう。
